毎日使うキッチンを、長く・きれいに・お手入れしやすく


住宅リフォーム7

家事の快適性と、衛生面の向上に


キッチンのワークトップ (天板) の素材が複数あるため、どれが自分に合っているのか迷われる方もいらっしゃいます。


また、ワークトップ はキッチンの顔となる部分でもあるので、清潔さを保ったり日々のお掃除など、衛生面の維持も気になるかと思います。


今回の記事では使いやすさや日々のお掃除など、ワークトップの素材と特徴について解説をしたいと思います。


使いやすさとお手入れに必要な5つの機能性を基準に解説して参りますので、キッチンのリフォームやリノベーションの時などの選択にご参照ください。


キッチンのワークトップ(天板)にはどんな種類があるの?
素材と特徴、メリット・デメリットなど

ワークトップ (天板) の種類には「ステンレス」「人造大理石」「セラミック」などの種類があり、

対汚性・耐熱性・対傷性・コストなどが素材により異なります。


代表的な素材として「ステンレス」と「人造大理石」の2種類が主流となっていますが、

その他、「メラミン 」「セラミック」「クォーツストーン」「天然石(大理石や御影石)」などがあります。


 まずは主流の2種類にフォーカスして、それぞれを詳しく解説していきたいと思います。

機能性をはじめ、使いやすさやお手入れの側面から素材の特徴、メリット・デメリットのご参照にお役立てください。

■ステンレス
水や熱に強く、耐久性も優れている身近な素材のワークトップ


キッチンの天板で長く普及されている素材のステンレスです。

耐熱性・耐水性・耐久性など、キッチンに必要な要素として優れている点が挙げられます。

また、頑丈な金属なので衝撃にも強く、割れる心配がない点も特徴のひとつです。


材質の表情として、微細なライン模様の入った「ヘアライン仕上」、凹凸の柄をほどこした「エンボス加工」、ランダムな波状の細かい模様の入った「バイブレーション仕上」などがあります。


錆びにくい金属として知られていますが、その理由はステンレスの表面に皮膜が覆われているため、大気中であれば皮膜が再生するため錆びにくい造りとなっています。(皮膜は一般的に不動態皮膜と呼ばれていますが、こちらのページでは皮膜の詳細については割愛させていただきます)


□メリット

衝撃に強い (耐久性)

優れた強度で衝撃に強く、重い物を落としてしまっても割れたり欠けたりする心配がありません。

焦げ付きにくい (耐熱性)

天板に熱い鍋やフライパンなどを置いしまっても、焦げ付きにくい素材です(一般的な耐熱温度は700℃~800℃と言われています)

錆びにくい (耐水性)

錆びを防ぐ表面に覆われている皮膜は、キズがついても自然に再生する性質があるため錆びにくい特徴の素材です。

衛生面 (メンテナンス性)

汚れが浸み込みにくい素材で、調味料や食材・油がこぼれても汚れを落としやすい(まずは中性洗剤でお掃除し、落ちない場合はクレンザーなどでお手入れを)

価格 (コスト面)

広く流通しているため他の素材と比較してお求めやすく、コストパフォーマンスが良い。


■デメリット

キズが付きやすい素材

丁寧に扱っていても表面に小さなキズが入ることもあります(キズが気になる方は、凹凸加工が施されたされた天板がオススメです)

水垢が目立ちやすい

天板に付いた水滴など水道水に含まれているミネラル・カルシウムなどが原因で、水垢ができてしまう事もあります

錆びが発生することも

天板の上に鍋の底に付いている錆びやスチール缶など濡れた他の金属を置くと、錆が移ることもあります(軽いもらい錆びはクレンザーなどで日々の清掃が必要)

光沢が失われる

年月が経過するとともに、光沢が失われていきます。


■人造大理石

天然の大理石よりコストを抑え、見た目の高級感と美しさを


人造大理石とは、天然の大理石を砕いて樹脂やセメントなどで固めて作る半人工素材の大理石です。


大理石本来の水を吸いやすいデメリットをカバーしながら、大理石の素材を活かし見た目の高級感と美しさのある点が特徴です。


混同されさすい素材に「人工大理石」がありますが、人造大理石とのちがいは「天然素材の大理石を含まずに人工素材 (樹脂など) のみで作られた素材」が人工大理石です。


□メリット

天然素材が含まれた見た目の美しさ

半人工素材と言えど天然大理石を砕いて作られた素材には高級感と美しさがあります。

デザインとバリエーションの豊富

ステンレスのワークトップと比較しバリエーションが豊富で、個性も出しやすい素材です。

お好みに合わせた色やデザインを選択できることは、人造大理石の利点です。

水垢が目立ちにくい

ステンレスと比較した場合、人造大理石の方は水垢が目立ちにくい素材です。

普段のお手入れや日常のちょっとした汚れや水垢などは、水拭きでOK。汚れが少し落ちにくい場合は、台所用の中性洗剤を浸した布などで拭き取ります。

お手入れで細かなキズを消しやすい

表面にキズがついたとしても、浅いすりキズ程度ならメラミンスポンジやクレンザーなどで研磨しキズの修復がしやすい素材です。

紙やすりで研磨する場合は、少し目が粗い紙やすり (#240程度) でキズが目立たなくなるまで磨き、その後に目の細かい紙やすり (#400程度) でやさしく磨いてください。


■デメリット

ステンレスに比べて熱に弱い

ステンレスの一般的な耐熱温度は700℃~800℃に対して、人造大理石の耐熱温度はアクリル系樹脂のもので一般的に200℃が目安となり、ポリエステル系樹脂の場合はさらに低いとされています。

品質改良によって250℃までの耐熱性を持つ製品も開発されていますが、人造大理石の天板に熱い鍋やフライパンを置く場合は鍋敷きを使用し、変形・変色を防ぐ必要があります。

紫外線や経年劣化で黄ばむこともある

原材料の樹脂は紫外線に弱い性質があるため、年数の経過とともに色の変化や黄ばみが生じやすくなります。

白色のワークトップを検討されている方でキッチンの横などに窓のある間取りにおいては、紫外線への注意と予防が必要です。

シミが残りやすい

調味料や醤油などが付着しそのままにしておくと、落ちない汚れになる場合があります。

多孔質(表面にミクロな隙間があること)な材質のため、汚れが染み込む前にさっと拭くことが大切です。

耐久性はステンレスより低い

ステンレスと比べて衝撃に弱く、重い物を落としてしまった場合にヒビ割れが起こることもあります。



■その他の素材
主流の2種類以外の素材について

ワークトップ (天板) の素材は主流のステンレスと人造大理石以外に、メラミン・セラミック・クォーツストーンなどの素材もあります。

オーソドックスで安価な素材から最上級モデルで高価な素材がありますが、今回の記事では概要的な範囲で解説をしたいと思います。


■メラミン

合板にメラミン化粧板と呼ばれる「紙と樹脂でできたプラステック板」を表面に接着した素材で、対汚性とコスト面に優れています。

耐熱性はある程度の強さもあり、180℃のお鍋を20分間置いた状態でも変形がなかった実験結果がありますが、素材によって異なります。

同じ目安の耐熱性を持つ素材としては人造大理石 (アクリル樹脂系)になりますが、オーブンで焼いたグラタン皿や熱いお鍋などを置くときは、鍋敷きのご使用が推奨です。


■セラミック

ガラスや焼き物のように、高熱によって成型される窯業製品を素材にしたワークトップ で、耐久性が高くてキズ・汚れにも強い素材です。

耐熱性もあり機能性として総合的に高く、美しさを長く保てる焼き物ならではの味わいの深い表情など、高級感と質感などのメリットがあります。

デメリットとしては、システムキッチンのメーカーでも最高位のシリーズに入っているため、価格が高額な点になります。

その他、耐衝撃性を高める強化構造を採用しているワークトップもありますが、端部に強い衝撃が加わると、欠けたり割れたりする場合がありますので、注意が必要です。


■クォーツストーン

天然の水晶 (クリスタル) と石英 (クォーツ) を基材として、樹脂を混ぜて成型した人造石のワークトップです。

約90%の天然水晶の素材が美しく、上質な見た目が大きな特徴です。

素材表面の穴や隙間は極めて少なく、水や汚れがほどんど染み込まないため対汚性にも優れていて、お手入れもしやすい素材です。

デメリットととしては素材自体が硬いため、ワークトップに食器を落としてしまった時に割れるケースがあるので注意が必要です。

その他、セラミックと同様で最高位シリーズのグレードになりますので、価格は高額になります。



ワークトップの素材選びには、以下のようなポイントを考えてみることも満足な選択として、良いかと思います。

何を基準に重視していくかという点でみていくと、優先順位がわかり選びやすくなります。


■ワークトップの使いやすさとお手入れに必要な5つの機能

・対汚性      調味料や油などの汚れが染み込みにくく、汚れを落としやすい

・対傷性      すりキズや凹みなどが発生しにくい

・耐熱性      熱いお鍋やフライパンを置いても、変色や変形が発生しにくい

・耐久性      性能や見た目の劣化が少ない

・メンテナンス性  日々の汚れやキズを落とす時の容易性



その他、キッチン選びのときに自分の身長に合った高さが気になる方は、こちらの記事に掲載しておりますのでご参照ください。



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